PAACニュース‐108号 後頭骨線維の生理学とライン3の治療

2018/09/28

                                        ネッド・ピース D.C.,F.I.C.S.著

                                               翻訳:栗原輝久


 メジャー・B・ディジョネット D.O.,D.C.,F.I.C.S.は、オステオパシーの理論とカイロプラクティックの理論とを結び付けた脊椎治療を行った改革者であった。
 彼は、脊柱および脊柱と健康あるいは病気との関係の研究に自らの生涯を捧げた。
 彼が臨床研究の中から開発し、発展させてきた原理の内の1つは、後頭骨線維を触診する事で特効性のあるアジャストメントを選択するというテクニックである。
 これは、後頭骨後部に位置しているゴルジ腱器官の反射に基づくものである。ディジョネットは、神経系の様々な部位に影響を及ぼす脊髄内部あるいは外部への圧力にこの線維が反応しているのだという理論を立てた。
 後頭骨線維を理解するために、生理学理論に則った研究体制が敷かれた。そこで述べられた生理学と治療法は、10年に及ぶ臨床経験に基づくもので、科学的事実として広く知られている事とも矛盾するものでは無かった。
 今回のこの論説の重点は、ラインⅢの状態の治療に置こうと思っている。ラインⅠやⅡの状態は、ラインⅢについて深く議論する事で、その概略は示せると思う。(以下省略)

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