PAACニュース122号:急性の呼吸障害症候群

2018/10/04

        カイロプラクティック救急治療の実践における臨床的な認知と予防的管理

                                         Timothy A.Mirtz,DC 著

                                            翻訳:栗原輝久

概観
目的:急性の呼吸障害症候群(acute respiratory distress syndrome:ARDS)とカイロプラクティックの救急治療の実践における状況に関して臨床的な情報を提供する。
情報源:襟抜きの文献に見られる参考図書やカイロプラクティック大学の図書館や書籍コーナーにおいて広く見受けられるテキストの他に、医療MEDLINEデータベースについての国立図書館の資料を活用した。
研究の選択:カイロプラクティックの神経筋骨格や整形外科的な実践において広くみられる診断によるARDSの罹患率、その臨床的な関連や連携に適合しているので、英国の臨床研究を選択した。
情報の引用:救急治療患者のカイロプラクティック管理に関する情報に基づいて、今回の調査によって確認された全ての適切な研究が評価された。
結果:ARDSは、死亡率の高い肺の高度障害の症候群である。ARDSに関しての可能性を示唆する明白な指標には、胸部痛、頭部外傷、外傷の有無に拘わらない胸椎の痛みがある。臨床家が様々な病因学上の経過をたどる本症を検証するのを手助けするために、臨床的な判定、レントゲン像所見、調査機関での所見を提供している。臨床家が臨床上の正しい判断を下すのを助けるために、ARDSの形態をとって生じる基本的な病態生理学的な経過に関して、1つの研究を提供する。カイロプラクティックの患者における呼吸障害の予防のための戦略、そして適切な姿勢や危機に瀕している患者の死亡率を低下させるための〝痛みに構わないゆっくりとした深呼吸”に関する臨床的な金言についても提案する。
結論:カイロプラクティックの臨床において、ARDSは、一般的ではないかもしれないが、臨床家が(その病態生理学を含めて)臨床的な基本事項、その医療的な重要性、そしてその発生を最小限に抑えるのに役立つあろう予防的な戦略について知っておく事は重要である。この基本的な理解によって、この疾患の複合体についてのより深い知識が得られるだろう。(J Manipulative Physiol Ther 2001:24:467-73)
鍵となる言葉:カイロプラクティック:ARDS:胸部外傷:肺炎:予防(以下省略)

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