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PAACニュース154号:(足の)舟状骨落下・踵骨回外と腰痛との関連と危険性
2018/10/22
James W.Brantingham,DC,PhD、Katy Jane Adams,MSc Chiropractic、Jerry R.Cooley,DC、
Denise Globe,DC,PhD、Gray Globe,DC,MBA,PhD 著
訳:栗原輝久
概観
目的:機械的腰痛(mechanical low back pain:MLBP)を引き起こす症候群は、合衆国の医療制度を悩まし続けている。両側扁平足が機械的腰痛の危険因子の1つであるという1つの仮説がある。今回の予備的研究では、両側扁平足の被検者の機械的腰痛の危険性は、両側扁平足ではない者よりも高いのか否かを評価した。
方法:(16~70歳の)被検者を、2回あるいはそれを越えた回数の機械的腰痛診断経験のあるグループとその経験のないグループとに振り分けた。事前に情報を与えていない状態の評価者が舟状骨の高さ(navicular eversion:CE)を指針にして舟状骨の落下(navicular drop:ND)を計測した。報告された情報に基づいて、3.8、あるいは10mmを越えた舟状骨落下や6°を越えた踵骨回外を伴った片側扁平足は、機械的腰痛の危険因子になりうると考えた。
結果:カイ二乗検定によって、機械的腰痛の危険性は、グループ間で同じだということが判った(P>.05)。踵骨回外と舟状骨落下の増大に関する相関関係(P=.0001)という例外を除くと、連続型変数(t検定、ピアソンの相関係数、カイ二乗統計量)の間には統計学的に有意な差異は無かった。検出力は一般的に低かった(<0.80)。尤度比検定とフィッシャーの直接法によって、カイ二乗検定が裏付けられた。
結論:今回の研究では、両側扁平足は、機械的腰痛の患者の危険因子ではないように思われた。しかし小規模の標本、検出力の低さ、広範な年齢域、舟状骨落下が10mm未満の)両側扁平足の低罹患率、あまり重症ではない腰痛によって、これらのデータは不確かなものとなっている。更なる研究が必要である。(J Manipulative Physiol Ther 2007:30:380-385)
鍵となる言葉:カイロプラクティック:腰痛:偏平足:病因学 (以下省略)
図1.非荷重状態での舟状骨の落下の判定 図2.荷重状態での舟状骨の落下の判定
Denise Globe,DC,PhD、Gray Globe,DC,MBA,PhD 著
訳:栗原輝久
概観
目的:機械的腰痛(mechanical low back pain:MLBP)を引き起こす症候群は、合衆国の医療制度を悩まし続けている。両側扁平足が機械的腰痛の危険因子の1つであるという1つの仮説がある。今回の予備的研究では、両側扁平足の被検者の機械的腰痛の危険性は、両側扁平足ではない者よりも高いのか否かを評価した。
方法:(16~70歳の)被検者を、2回あるいはそれを越えた回数の機械的腰痛診断経験のあるグループとその経験のないグループとに振り分けた。事前に情報を与えていない状態の評価者が舟状骨の高さ(navicular eversion:CE)を指針にして舟状骨の落下(navicular drop:ND)を計測した。報告された情報に基づいて、3.8、あるいは10mmを越えた舟状骨落下や6°を越えた踵骨回外を伴った片側扁平足は、機械的腰痛の危険因子になりうると考えた。
結果:カイ二乗検定によって、機械的腰痛の危険性は、グループ間で同じだということが判った(P>.05)。踵骨回外と舟状骨落下の増大に関する相関関係(P=.0001)という例外を除くと、連続型変数(t検定、ピアソンの相関係数、カイ二乗統計量)の間には統計学的に有意な差異は無かった。検出力は一般的に低かった(<0.80)。尤度比検定とフィッシャーの直接法によって、カイ二乗検定が裏付けられた。
結論:今回の研究では、両側扁平足は、機械的腰痛の患者の危険因子ではないように思われた。しかし小規模の標本、検出力の低さ、広範な年齢域、舟状骨落下が10mm未満の)両側扁平足の低罹患率、あまり重症ではない腰痛によって、これらのデータは不確かなものとなっている。更なる研究が必要である。(J Manipulative Physiol Ther 2007:30:380-385)
鍵となる言葉:カイロプラクティック:腰痛:偏平足:病因学 (以下省略)
図1.非荷重状態での舟状骨の落下の判定 図2.荷重状態での舟状骨の落下の判定