PAACニュース161号:44歳の男性の腎細胞癌:腰痛の原因論

2018/10/28

                     Christopher T.Watkins,DC、Cliff Tao,DC、Terry R.Yochum,DC 著
 
                                              訳:栗原輝久

概略
目的:今回の症例研究の目的は、腎細胞癌(renal cell carcinoma:RCC)による腰痛患者について詳述する事である。臨床像、診断画像、治療とその結果といった腎細胞癌に関する簡潔な再考について議論する。
臨床的特徴:44歳の男性が腰痛を訴えてカイロプラクティック・クリニックに現れた。腰椎のレントゲン像とその後のコンピューター断層撮影によって、腎細胞癌が明らかになった。最初、これは血腫だとされたが、後に生検によって腎細胞癌である事が確認された。
治療とその結果:腎摘出術が行われた。この患者は、7年後の追跡調査時にも健康である。
結論:腎細胞癌は稀なものではなく、その多様な臨床像から、様々な医療従事者を探す羽目になるかもしれない。脊椎施術者は、腰痛の臨床像における腎細胞癌の可能性について知っておかなければならない。(J Manipulative Physiol Ther 2009;32:597-600)
鍵となる言葉:腰痛:癌:腎細胞:レントゲン像:カイロプラクティック

   
 図1.側臥位での腰椎レントゲン前後像(A)、側面像(B) 図2.造影剤を使わない軸写コンピューター断層撮影、
 右腎内に石灰化した大きな塊(矢印)が見られる。脊柱   右腎臓内に多房性の石灰化した塊(矢印)が見られる。
 の退行変性が見られる。

  (以下省略)

 

 

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