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PAACニュース174号:頸椎椎間板疾患の外科手術後10年の患者の上肢に負荷をかけた状態での挙上時の頸椎の筋活動
2018/11/15
Anneli L.C.Peolsson,PhD,PT、Michael N.Peolsson,PhD,MSc,CE,RN、Gwendolen A.Juli,PhD,PT
Shaun P.O'Leary,PhD,PT 著
訳:栗原輝久
抜粋
目的:今回の研究の目的は、頸椎の前方減圧、癒合術(anterior cervical decompression and fusion:ACDF)後に長期に亘る身体障害を持った人と健康な対照群について、負荷をかけた上肢の挙上時にそれぞれの頸筋の機械的活動を比較する事である。
方法:頸椎の椎間板疾患のために10~13年前に前方減圧・融合術(ACDF)を受けた(平均年齢60歳、標準偏差[SD]=7.1)の10人の被験者と(年齢と性別が一致した)10人の対照群が今回の研究に参加した。超音波検査を行って、上肢に負荷をかけた状態での(120°までの1回の)挙上と(90°までの10回の)反復性の挙上の際お、C4レベルでの腹側と背側の頸筋の変形の度合いと変形速度を詳しく調べた。
結果:ACDFグループには、120°の上肢の挙上の際に、頭長筋の変形と変形速度(P=.02)と胸鎖乳突筋の変形速度に大きな増大が見られた(P=.04)。90°の反復性の上肢の挙上の際には、ACDFグループの頭長筋(P=.005ー0.1)と多裂筋(P=.03)に高い変形速度の値を持った有意なグループ効果が見られた。腹側と背側の筋群の何れについても、筋の動きでは反復性の上肢の挙上の変化(グループ ✕ 時間の相互作用)は見られなかった。
結論:研究の参加者については、ACDF後に頑固な症状を持った患者側に、腹側の筋と多裂筋に非常に大きな機械的活動レベルが観察された。これらの違いは、ACDFグループが上肢の作業を行った際の運動方法の変化を示しているのだろうし、この事は、術後の機能回復のためにエクササイズを処方する際には考慮しなければならないだろう。(J Manipulative Physiol Ther 2013;36:292-299)
検索キーワード:頸筋:頸部痛:外科手術:運動能力:超音波検査
図1.A:当該筋領域である背側の浅層から深層の頸筋(僧帽筋、板状筋、頭半棘筋、頸半棘筋、頸半棘筋、多裂筋)
の縦軸方向の超音波画像。B:当該筋領域である腹側の浅層から深層の頸筋(胸鎖乳突筋、頭長筋、頸長筋)の縦軸
方向の超音波画像。(カラー・ヴァージョンはオンラインで入手可)
図2.A:90°までの反復性の腕の挙上の実験動作の写真。B:120°までの1回だけの挙上の実験動作。
(カラー・ヴァージョンは、オンラインで入手可)
実践的適用
●頸部外科手術後に頑固な症状がみられる人の障害を評価する事で、この研究中のグループのための機能回復エクサ
サイズに対するより体系的なアプローチが可能となるだろう。
●ACDF後に頑固な症状が生じた患者の腹側筋と背側の多裂筋では、より大きな筋の機械的活動レベルが観察され
た。
●この違いは、このグループが上肢の運動を行った時の運動方式の変化を示唆している。
●彼らの機能回復のためのエクササイズを処方する時には、この変化した運動方式について熟慮しなければならな
い。
(以下省略)
Shaun P.O'Leary,PhD,PT 著
訳:栗原輝久
抜粋
目的:今回の研究の目的は、頸椎の前方減圧、癒合術(anterior cervical decompression and fusion:ACDF)後に長期に亘る身体障害を持った人と健康な対照群について、負荷をかけた上肢の挙上時にそれぞれの頸筋の機械的活動を比較する事である。
方法:頸椎の椎間板疾患のために10~13年前に前方減圧・融合術(ACDF)を受けた(平均年齢60歳、標準偏差[SD]=7.1)の10人の被験者と(年齢と性別が一致した)10人の対照群が今回の研究に参加した。超音波検査を行って、上肢に負荷をかけた状態での(120°までの1回の)挙上と(90°までの10回の)反復性の挙上の際お、C4レベルでの腹側と背側の頸筋の変形の度合いと変形速度を詳しく調べた。
結果:ACDFグループには、120°の上肢の挙上の際に、頭長筋の変形と変形速度(P=.02)と胸鎖乳突筋の変形速度に大きな増大が見られた(P=.04)。90°の反復性の上肢の挙上の際には、ACDFグループの頭長筋(P=.005ー0.1)と多裂筋(P=.03)に高い変形速度の値を持った有意なグループ効果が見られた。腹側と背側の筋群の何れについても、筋の動きでは反復性の上肢の挙上の変化(グループ ✕ 時間の相互作用)は見られなかった。
結論:研究の参加者については、ACDF後に頑固な症状を持った患者側に、腹側の筋と多裂筋に非常に大きな機械的活動レベルが観察された。これらの違いは、ACDFグループが上肢の作業を行った際の運動方法の変化を示しているのだろうし、この事は、術後の機能回復のためにエクササイズを処方する際には考慮しなければならないだろう。(J Manipulative Physiol Ther 2013;36:292-299)
検索キーワード:頸筋:頸部痛:外科手術:運動能力:超音波検査
図1.A:当該筋領域である背側の浅層から深層の頸筋(僧帽筋、板状筋、頭半棘筋、頸半棘筋、頸半棘筋、多裂筋)
の縦軸方向の超音波画像。B:当該筋領域である腹側の浅層から深層の頸筋(胸鎖乳突筋、頭長筋、頸長筋)の縦軸
方向の超音波画像。(カラー・ヴァージョンはオンラインで入手可)
図2.A:90°までの反復性の腕の挙上の実験動作の写真。B:120°までの1回だけの挙上の実験動作。
(カラー・ヴァージョンは、オンラインで入手可)
実践的適用
●頸部外科手術後に頑固な症状がみられる人の障害を評価する事で、この研究中のグループのための機能回復エクサ
サイズに対するより体系的なアプローチが可能となるだろう。
●ACDF後に頑固な症状が生じた患者の腹側筋と背側の多裂筋では、より大きな筋の機械的活動レベルが観察され
た。
●この違いは、このグループが上肢の運動を行った時の運動方式の変化を示唆している。
●彼らの機能回復のためのエクササイズを処方する時には、この変化した運動方式について熟慮しなければならな
い。
(以下省略)