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PAACニュース177号:無痛の健康被検者に対する筋筋膜テクニックによる咀嚼の機械的感受性、開口、頭部姿勢の即座の変化:無作為化比較対照試験
2018/11/17
Alberto Marcos Heredia-Rizo,PhD、Angel Oliva-Pascual-Vaca,PhD、Cleofas Rodoringuez-Blanco,PhD
Fernando Pina-Pozo,BSc、Antonio Luque-Carrasco,BSc、Patricia Herrera-Monge,BSc 著
訳:栗原輝久
要約
目的:今回の研究では、無痛の健康被検者の側頭筋と咬筋への筋筋膜治療による治療介入後の咀嚼筋の機械的感受性、最大開口(maximal vertical mouth opening:VMO)、頭部姿勢における即座の効果を判定する事を意図した。
方法:無作為化された二重盲検法による研究を実行した。参加者グループには、18~29歳で、平均年齢 21±2.47歳の48人の参加者が含まれていた。2つの小グループについて、以下のように定義した:治療群(24人)、彼らは、咬筋と側頭筋への筋筋膜誘導手順を受けた、そして対照群(24人)、彼らは、偽り(プラシーボ)の治療を受けた。頭蓋脊椎角を用いて、咬筋(M1とM2)と側頭筋(T1とT2)の部位の圧痛閾値、最大開口、頭部姿勢を全て測定した。
結果:M2を除くと、参加者を坐位に(P<.001;F1,2,2=16.45、R2=0.41)と立位(P=.012;F1,2,3=7.49、R2=0.24)にした頭蓋脊椎角と咀嚼筋での圧痛閾値については、治療群での集団内での比較の際に有意な改善が見られた(P=.151;M1:P=.003;F1,2,3=11.34、R2=0.33;T1:P=0.13、F1,2,3=7.25、R2=0.21)。開口(VMO)に関しては、集団内での違いは見られなかった(P=.542)。それにも拘わらず、研究された何れの変数における集団間の分析については、有意な違いは観察されなかった(P>.05)。
結論:咬筋と側頭筋への筋筋膜誘導テクニックでは、最大開口(maximal VMO)、咀嚼筋の機械的感受性、治療家の手を側頭下顎関節領域に置くが治療圧を全く加えない偽治療と比較した頭部姿勢については、咬筋と側頭筋への筋筋膜テクニックによる有意な違いは見られない。(J Manipulative Physiol Ther 2013:36:310-318)。
検索キーワード:頸部:手技療法:咬筋:痛覚閾値:姿勢
図1.側頭筋(T1とT2)と咬筋(M1とM2)の圧痛
閾値(PPT)を評価するための基準点。M1:耳珠の
2.5cm前方、1.5cm下方。M2:下顎角の上方1cm、
2cm前方。T1:外眼窩縁から外耳へと走行する線の
3cm上方で、側頭筋の前縁の後方2cm。T2:外耳から
1cm頭方・前方。
図2.咬筋の深部の長軸筋膜への誘導法(第1段階)。 図3.咬筋に対する側方への筋筋膜誘導法。
実際の適用
●圧迫や治療的意図を持たない手の持続的接触によって、頭部姿勢と咀嚼筋の機械的感受性の僅かな改善がみられる
のかもしれない。
●無痛の健康参加者へのプラシーボ施術と比較すると、咬筋や側頭筋への筋筋膜誘導手順では、疼痛感受性の変化を
生じさせるには不十分である。
●機械的圧迫に対する咀嚼筋の感受性に関して得られた変化は、坐位と立位の参加者の頭部姿勢に影響を与える。
(以下省略)
Fernando Pina-Pozo,BSc、Antonio Luque-Carrasco,BSc、Patricia Herrera-Monge,BSc 著
訳:栗原輝久
要約
目的:今回の研究では、無痛の健康被検者の側頭筋と咬筋への筋筋膜治療による治療介入後の咀嚼筋の機械的感受性、最大開口(maximal vertical mouth opening:VMO)、頭部姿勢における即座の効果を判定する事を意図した。
方法:無作為化された二重盲検法による研究を実行した。参加者グループには、18~29歳で、平均年齢 21±2.47歳の48人の参加者が含まれていた。2つの小グループについて、以下のように定義した:治療群(24人)、彼らは、咬筋と側頭筋への筋筋膜誘導手順を受けた、そして対照群(24人)、彼らは、偽り(プラシーボ)の治療を受けた。頭蓋脊椎角を用いて、咬筋(M1とM2)と側頭筋(T1とT2)の部位の圧痛閾値、最大開口、頭部姿勢を全て測定した。
結果:M2を除くと、参加者を坐位に(P<.001;F1,2,2=16.45、R2=0.41)と立位(P=.012;F1,2,3=7.49、R2=0.24)にした頭蓋脊椎角と咀嚼筋での圧痛閾値については、治療群での集団内での比較の際に有意な改善が見られた(P=.151;M1:P=.003;F1,2,3=11.34、R2=0.33;T1:P=0.13、F1,2,3=7.25、R2=0.21)。開口(VMO)に関しては、集団内での違いは見られなかった(P=.542)。それにも拘わらず、研究された何れの変数における集団間の分析については、有意な違いは観察されなかった(P>.05)。
結論:咬筋と側頭筋への筋筋膜誘導テクニックでは、最大開口(maximal VMO)、咀嚼筋の機械的感受性、治療家の手を側頭下顎関節領域に置くが治療圧を全く加えない偽治療と比較した頭部姿勢については、咬筋と側頭筋への筋筋膜テクニックによる有意な違いは見られない。(J Manipulative Physiol Ther 2013:36:310-318)。
検索キーワード:頸部:手技療法:咬筋:痛覚閾値:姿勢
図1.側頭筋(T1とT2)と咬筋(M1とM2)の圧痛
閾値(PPT)を評価するための基準点。M1:耳珠の
2.5cm前方、1.5cm下方。M2:下顎角の上方1cm、
2cm前方。T1:外眼窩縁から外耳へと走行する線の
3cm上方で、側頭筋の前縁の後方2cm。T2:外耳から
1cm頭方・前方。
図2.咬筋の深部の長軸筋膜への誘導法(第1段階)。 図3.咬筋に対する側方への筋筋膜誘導法。
実際の適用
●圧迫や治療的意図を持たない手の持続的接触によって、頭部姿勢と咀嚼筋の機械的感受性の僅かな改善がみられる
のかもしれない。
●無痛の健康参加者へのプラシーボ施術と比較すると、咬筋や側頭筋への筋筋膜誘導手順では、疼痛感受性の変化を
生じさせるには不十分である。
●機械的圧迫に対する咀嚼筋の感受性に関して得られた変化は、坐位と立位の参加者の頭部姿勢に影響を与える。
(以下省略)