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PAACニュース181号:66歳から99歳の頸部痛のあるメディケアB受益者におけるカイロプラクティック脊椎マニピュレーション後の脳卒中の危険性

2018/11/22

      James M.Whendon,DC,MS、Yunije Song,PhD、Todd A.Mackenzie,PhD、Reed B.Philips,DC,PhD
      Timothy G.Lukovits,MD、Jon D.Lurie,MD,MS 著

                                             訳:栗原輝久

要約
目的:今回の研究の目的は、66歳から99歳までの頸部痛のあるメディケア(高齢者向け医療保険制度)受益者について、一般開業医による評価と比較しながら、カイロプラクティック・マニピュレーション後の脳卒中の危険性を定量化するというものである。
方法:今回の研究は、頸部痛のためにカイロプラクターや一般開業医の元を訪れた66歳から99歳の1.157.475 人の受益者の年換算のメディケア請求データの100%標本に関する遡及的な同世代分析である。我々は、コックス比例ハザード・モデルを使って、椎骨脳底動脈性脳卒中とオフィス来院の7日後と30日後時点での全ての脳卒中の危険性を比較した。我々は、2つの群に関する最大30日までの脳卒中の累積確率を評価するために、直接調整した生存率曲線を用いた。
結果:カイロプラクティック群でのあらゆる種類の脳卒中の被検者の割合は、7日時点で1000例中1.2 件、30日時点で1000例中2.8件だった。」カイロプラクティック群では、脳卒中の調整リスクは、7日の時点で、一般開業医群と比べると統計的に低かった(危険率、0.39;95%の信頼区間 0.33-0.45)、しかし30日の時点では、カイロプラクティック群において、僅かに上昇した危険が観察された(危険率、1.10;95%の信頼区間、1.01-1.19)
結論:頸部痛のある66歳から99歳までのメディケア受益者の間では、椎骨脳底動脈性脳卒中の発生率は、非常に低かった。カイロプラクターの診療を受けた人一般開業医の診察を受けた人との間に見られた小さな危険性の違いは、恐らく臨床的には重要ではないだろう。(J Manipulative Physiol Ther 2015;38:93-101)
検索キーワード:脳卒中;脊椎マニピュレーション;副作用;頸部痛;カイロプラクティック;椎骨動脈解離;メディケア

  実際の適用
  ●頸部痛のある66歳から99歳までのメディケB受益者の中では、椎骨脳底動脈性脳卒中の発生率は非常に低
   かった。
  ●脳卒中の被検者の中では、群の間での死亡率に違いは見られなかった。
  ●カイロプラクティック群での脳卒中に関して調整されたリスクは、一次医療群と比べると、7日の時点では非常
   に低かったが、30日の時点では、カイロプラクティック群に関して、リスクのある僅かな上昇が観察された。

  (以下省略)

           

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