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PAACニュース183号:慢性で再発性の頸部痛患者の炎症反応に関する神経刺激療法の効果

2018/11/25

         Julita A.Teodorcrzyk-Injeyan,MSc,PhD、John J.Triano,DC,PhD、Marion MCGregor,DC,PhD
         Linda Woodnouse,PT,PhD、H.Stephen Injeyan,MSc,PhD,DC 著

要約
目的:今回の目的は、慢性的で再発性の機械的頸部痛(neck pain:NP)症候群の際の炎症性の生体指標の産生に関する最新の相互作用的な神経刺激手段(InterX5000)による治療の効果を評価するというものである。
方法:今回の研究は、無作為化対照臨床試験からの生物学的データを説明している。基準時の比較のために組み込まれた25人の頸部痛(NP)患者と14人の無症状の被検者だけが今回の研究を完了した。これらの患者じゃ、2週間のうちに6回のInterX5000が偽治療(pracebe treatment)を受け、生体指標産生量の体外(インビトロ)測定のために、治療前と治療後の血液検体を収集した。24時間~48時間、リポ多糖類によって、あるいはリポ多糖類とフィトヘムアグルチニンとの組み合わせによって、腫瘍壊死因子α(tumor necrosis factor:TNFα)とその可溶性型Ⅱ受容体(sTNFα)、インターロイキン(IL)1、インターロイキン(IL)受容体拮抗薬(interleukin-1 receptor antagonist:IL‐1RA)、IL‐6、IL-10 、メチル基需要走化性タンパク質(CCL2/MCP-1)の量を測定した。
結果:頸部痛の患者については、無症状の被検者と比較すると、前炎症性メディエーター(伝達物質)(INFα、IL-1β、IL-6、CCL/MCP-1)の基準時の産生量は有意に増加、あるいは高くなっていた(P=.000-.008)。抗炎症性マーカーについては、IL-1RAだけが有意に上昇した(P=,004)。IL-10と腫瘍壊死因子受容体Ⅱの量の増加は、統計的な有意性には到達しなかった。研究期間全般に亘って、InterX5000と偽治療の両方は、炎症性メディエーターの産生に対して何の影響も及ぼさなかった。
結論:頸部痛患者においては、炎症性サイトカイン経路が活性化されるが、短期間のInter5000治療が炎症性の生体指標の産生を正常化するという証拠は見つからなかったという事が、今回の調査では究明された。(J Manipulative Physiol Ther 2015;38:545-554)
検索キーワード:頸部痛;電気療法;炎症;サイトカイン

  臨床的適用
  ●慢性の機械的頸部痛患者において、炎症性や抗炎症性伝達物質を含んだ炎症の生体指標レベルが上昇する。
  ●Inter5000の適用は、慢性的な頸部痛患者の炎症の分析結果を変化させたり、正常化しない、あるいは機能的制
   限を改善しない。
  ●慢性的な頸部痛患者を治療するためのInterX5000の使用には更なる調査が必要である。

  (以下省略)

 

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