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PAACニュース188号:片頭痛のある女性における顎関節症の重症度と頭痛発作の頻度との間の関連性:横断的研究
2018/12/05
Lidiane Lima Florencio,MD、Anamaria Sirani de oliveria,PhD、Gabriera Ferreira Calvalho,MD
Fobiola Dach,PhD、Marcelo Eduardo Bigal,PhD、Cesar Fernandez-Penas,PhD
Debora Bevilaqua-Grossi,PhD 著
訳:栗原輝久
要約
目的:今回の研究の目的は、一過性や片頭痛のある女性における顎関節症(temporomandibular disorders:TMDs)の重症度との関連性を調査するというものである。
方法:一過性(数分から数時間持続する)片頭痛のある31人の女性(平均年齢:33歳)、片頭痛のある21人(平均年齢:35歳)、32人の健康対照群(平均年齢:31歳)を採用した。フォンセカ既往指標を利用して、顎関節症(TMDs)の重症度を判定した。顎関節症の重症度は、以下のように考えた:顎関節症ではない(0-19点)、軽度の顎関節症(20-49点)、中程度の顎関節症(50-69点)、重症の顎関節症(70-100点)。グループ中の TMD の重症度の割合を比較するために、✘二乗検定を行った。有病率(prevalence ratio:PR)を計算し、対照群を参考としながら、顎関節症の重症度と(一過性と慢性の)両方の片頭痛グループとの間の関連性も明らかにした。
結果:慢性と一過性の頭痛のある女性は、健康対照群と比べると、様々な程度で顎関節症の徴候や症状が見られる事が多い(Ⅹ2=30.26;P<.001)。顎関節症の有病率は、健康対照群で54%、一過性片頭痛では78%、慢性片頭痛では100%だった。慢性片頭痛の女性は、健康対照群と比べると、重症の顎関節症の危険性が非常に高かった(PR:3.31;P=.008)。この関連性は、一過性片頭痛では確認されなかった(PR:2.18;P=.101)。
結論:顎関節症の徴候や症状の存在は、頻度とは関係なく、片頭痛と関連していたが、より重症の顎関節症の程度は、一過性ではなく慢性の片頭痛で有意に大きかった。(J Manipulative Physiol Ther 2017;40:250-254)
検索キーワード:片頭痛障害;頭蓋下顎障害;危険性
(中略)
実際の適用
●片頭痛は、頻度を別にすると、顎関節症の徴候と症状の存在と関連している。
●慢性片頭痛では、健康な参加者と比べると、より重篤な顎関節症を訴える危険性が3倍になるが、一過性片頭痛
の女性では、より重篤な症状を訴える危険性の高まりは見られなかった。
●顎関節症の病態の重症度は、片頭痛の慢性化では重要な役割を果たしているだろうし、適切に評価し、治療しな
ければならない。
(以下省略)
Fobiola Dach,PhD、Marcelo Eduardo Bigal,PhD、Cesar Fernandez-Penas,PhD
Debora Bevilaqua-Grossi,PhD 著
訳:栗原輝久
要約
目的:今回の研究の目的は、一過性や片頭痛のある女性における顎関節症(temporomandibular disorders:TMDs)の重症度との関連性を調査するというものである。
方法:一過性(数分から数時間持続する)片頭痛のある31人の女性(平均年齢:33歳)、片頭痛のある21人(平均年齢:35歳)、32人の健康対照群(平均年齢:31歳)を採用した。フォンセカ既往指標を利用して、顎関節症(TMDs)の重症度を判定した。顎関節症の重症度は、以下のように考えた:顎関節症ではない(0-19点)、軽度の顎関節症(20-49点)、中程度の顎関節症(50-69点)、重症の顎関節症(70-100点)。グループ中の TMD の重症度の割合を比較するために、✘二乗検定を行った。有病率(prevalence ratio:PR)を計算し、対照群を参考としながら、顎関節症の重症度と(一過性と慢性の)両方の片頭痛グループとの間の関連性も明らかにした。
結果:慢性と一過性の頭痛のある女性は、健康対照群と比べると、様々な程度で顎関節症の徴候や症状が見られる事が多い(Ⅹ2=30.26;P<.001)。顎関節症の有病率は、健康対照群で54%、一過性片頭痛では78%、慢性片頭痛では100%だった。慢性片頭痛の女性は、健康対照群と比べると、重症の顎関節症の危険性が非常に高かった(PR:3.31;P=.008)。この関連性は、一過性片頭痛では確認されなかった(PR:2.18;P=.101)。
結論:顎関節症の徴候や症状の存在は、頻度とは関係なく、片頭痛と関連していたが、より重症の顎関節症の程度は、一過性ではなく慢性の片頭痛で有意に大きかった。(J Manipulative Physiol Ther 2017;40:250-254)
検索キーワード:片頭痛障害;頭蓋下顎障害;危険性
(中略)
実際の適用
●片頭痛は、頻度を別にすると、顎関節症の徴候と症状の存在と関連している。
●慢性片頭痛では、健康な参加者と比べると、より重篤な顎関節症を訴える危険性が3倍になるが、一過性片頭痛
の女性では、より重篤な症状を訴える危険性の高まりは見られなかった。
●顎関節症の病態の重症度は、片頭痛の慢性化では重要な役割を果たしているだろうし、適切に評価し、治療しな
ければならない。
(以下省略)