• トップ
  • 院長ブログ
  • PAACニュース189号:未経産女性の頸椎や四肢の関節可動性における月経周期段階の影響:横断的研究

PAACニュース189号:未経産女性の頸椎や四肢の関節可動性における月経周期段階の影響:横断的研究

2018/12/05

               Carol Ann Weis,MSc,DC、Diane Groudin,MHK,DC、Haward Vernon,DC,PhD 著

                                              訳:栗原輝久

要約
目的:今回の研究の目的は、若年の未経産の女性において、月経周期全般に亘って女性の様々な関節の可動域(ROM)を調査して、第5中手指節関節の伸展と頸椎の左右への回旋の際に、黄体期と卵胞期の間で可動域に違いがあるのか否かを明らかにする事だった。
方法:今回の研究が行われた学術機関から、妊娠可能年齢(平均年齢26歳)の16人の未経産の女性を募集した。参加者を無作為に選び出して、月経周期の黄体期から卵胞期の何れかの際に検査した。その次の日は、逆の月経周期で検査を行った。全ての検査は、1人のカイロプラクティック・ドクターが行なった。電磁センサー・システムを使って、単一関節運動(第5指の過伸展)と複合的関節運動(左右への頸椎の回旋)について、可動域の違いを測定した。
結果:検査に関係なく、第5指の最大可動域(peak ROM)と(左、右、左右への)頸椎の回旋では、段階での有意な違いは見られなかった。
結論:月経の段階に拘わらず、頸椎や第5中手指節関節の可動域に違いは見られない、これは、これらの構造には黄体期や卵胞期の影響は見られないという事を示している。(J Manipulative Physiol Ther 2016;39:393-400)
検索キーワード:安全性;関節の不安定性;月経周期;脊柱;頸椎;上肢


                     (中略)

  実際の適用
  ●その時点での月経周期と変動的なホルモン量の特有の性質を考慮すると、前十字靭帯に関しては、その女性で
   は、月の特定の時に損傷の危険性が非常に高まる。
  ●今回の調査で、月経全般に亘るどの時点でも単関節や多関節に関する可動域検査の際には、靭帯弛緩の増大は見
   られないという事が判った。
  ●女性は、損傷の危険性なしに、月経周期のどの段階でも手技療法を受ける事ができるはずである。

   (以下省略)
 

PAGE TOP