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PAACニュース189号:銀行員の精神作業負荷と筋骨格障害との関連性
2018/12/06
Ebrahim Darvish,MSc、Afshin Maleki,PhD、Omid Giahi,PhD、Arash Akbarzaden,MSc 著
訳:栗原輝久
要約
目的:今回の研究の目的は、西イランの Kurdistan Province の銀行員の主観的な精神作業負荷(subjective mental workload:SMWL)と筋骨格障害との関連性を調査するというものだった。
方法:イランの Kurdistan Province の200人の銀行員の中で、今回の横断的研究を実行した。米航空宇宙局の作業負荷指標(National Aeronautics and Space Administration Task Load Index:NASA-TLX)のコンピュータ処理ヴァージョンを使って、精神作業負荷を評価した。NASA-TLXは、6つの下位尺度(サブスケール)での評価の加重平均に基づいて、全体的な作業負荷の点数を導き出す多次元評価法である。これらの下位尺度には、精神的要求、身体的な要求、時間的要求、仕事ぶり、努力、有効性、欲求不満が含まれる。北欧筋骨格障害質問表と包括的身体図によって、筋骨格障害(musculoskeletal disorder:MSDs)を記録した。
結果:職員に関しては、78.5%が過去1年間に9つの筋骨格身体領域の1つの疼痛を最低1回は経験していた。疼痛に関して最も頻度が高かったのは頸部と腰部だった。米航空宇宙局の作業負荷指標(NASA-TLX)では、努力と仕事ぶりの尺度は、6つのSMWLの下位尺度の中での最大点と最小点として、それぞれ平均 ± 標準誤差が72.8 ± 25.2と36 ± 22.6だと評価された。データに関する統計分析によって、筋骨格障害(MSDs)とは別に、全体的な精神作業点数と主観的精神作業負荷(SMWL)の6つの下位尺度との間にも有意な関連性が見られるという事が明らかになった(P<.05)。
結論:筋骨格障害の可能性が主観的精神作業負荷について、それぞれ1点増して、11%まで増大したので、主観的精神作業負荷は、筋骨格障害の発生率に関する危険因子だと思われた。(J Manipulative Physiol Ther 2016;39:420-426)
検索キーワード:負荷;筋骨格痛;人間工学
(中略)
図1.全身身体図と9つの筋骨格身体部位
実際の適用
●銀行員の約70%が、この1年で少なくとも1回の疼痛を経験していた。
疼痛の頻度が最も高かったのは頸部と腰部だった。
●職員は、NASA-TLXを使って、6つの下位尺度の中で、努力尺度が最も高い点数だと、仕事ぶりと効率の尺度を
最も低い点数だと決定した。
●主観的精神作業負荷の点数がそれぞれ更に増加すると、筋骨格障害の確率は11%まで増加した:それ故に、主観
的精神作業負荷の点数が10点増加すると、筋骨格障害の確率は殆ど3倍になる。
(以下省略)
訳:栗原輝久
要約
目的:今回の研究の目的は、西イランの Kurdistan Province の銀行員の主観的な精神作業負荷(subjective mental workload:SMWL)と筋骨格障害との関連性を調査するというものだった。
方法:イランの Kurdistan Province の200人の銀行員の中で、今回の横断的研究を実行した。米航空宇宙局の作業負荷指標(National Aeronautics and Space Administration Task Load Index:NASA-TLX)のコンピュータ処理ヴァージョンを使って、精神作業負荷を評価した。NASA-TLXは、6つの下位尺度(サブスケール)での評価の加重平均に基づいて、全体的な作業負荷の点数を導き出す多次元評価法である。これらの下位尺度には、精神的要求、身体的な要求、時間的要求、仕事ぶり、努力、有効性、欲求不満が含まれる。北欧筋骨格障害質問表と包括的身体図によって、筋骨格障害(musculoskeletal disorder:MSDs)を記録した。
結果:職員に関しては、78.5%が過去1年間に9つの筋骨格身体領域の1つの疼痛を最低1回は経験していた。疼痛に関して最も頻度が高かったのは頸部と腰部だった。米航空宇宙局の作業負荷指標(NASA-TLX)では、努力と仕事ぶりの尺度は、6つのSMWLの下位尺度の中での最大点と最小点として、それぞれ平均 ± 標準誤差が72.8 ± 25.2と36 ± 22.6だと評価された。データに関する統計分析によって、筋骨格障害(MSDs)とは別に、全体的な精神作業点数と主観的精神作業負荷(SMWL)の6つの下位尺度との間にも有意な関連性が見られるという事が明らかになった(P<.05)。
結論:筋骨格障害の可能性が主観的精神作業負荷について、それぞれ1点増して、11%まで増大したので、主観的精神作業負荷は、筋骨格障害の発生率に関する危険因子だと思われた。(J Manipulative Physiol Ther 2016;39:420-426)
検索キーワード:負荷;筋骨格痛;人間工学
(中略)
図1.全身身体図と9つの筋骨格身体部位
実際の適用
●銀行員の約70%が、この1年で少なくとも1回の疼痛を経験していた。
疼痛の頻度が最も高かったのは頸部と腰部だった。
●職員は、NASA-TLXを使って、6つの下位尺度の中で、努力尺度が最も高い点数だと、仕事ぶりと効率の尺度を
最も低い点数だと決定した。
●主観的精神作業負荷の点数がそれぞれ更に増加すると、筋骨格障害の確率は11%まで増加した:それ故に、主観
的精神作業負荷の点数が10点増加すると、筋骨格障害の確率は殆ど3倍になる。
(以下省略)