小児のカイロプラクティックより(妊娠第2期:中期)

2019/03/01

胎児の発育
 成人の形態との類似点は、妊娠12週の終わりに顕著になる。12週の終わりまでに、時にはそれより早期の堕胎児において、男女間の生殖器における性的な違いが確認できる。妊娠初期に驚くべき発達を遂げた胎児の構造と器官は、この時期に大きくなり、成熟する。この時期に、最初の産毛(細く、柔らかな毛)が、胎児の両腕、両下肢、背部に生じ始める。頭髪、まつ毛、眉毛も現れる、心血管系が機能し、胎児の心拍音も17~18週で容易に聴診できるようになる。24週の終わりでは、胎児の身長は12インチ、体重は1.5ポンドになる。皮膚には皺ができ、胎脂に覆われるが、それは洗練されていって、クリーム状の保護膜になる。
 妊娠15週から27週は、妊娠第2期の3ヶ月間とされている。子宮内での6ヶ月から7カ月の間の胎児の成長は最も大きいので、妊娠第2期の後半における成長が最も大きな意味を持つ発達なのである。
 胎児が動き始める(妊婦が子宮内で胎児が動くのを感じる)のは、妊娠16週から20週である。胎児が動き始める時期には大きな幅があって、これをもってして出産予定日を決定したり、その時期がきたとする事はできない。胎児が動き始めたものと最も多く間違われる現象は、活発な腸管の蠕動である。

母体の発達
 妊娠第2期の3ヶ月間は、母親にとって健康的な期間である。妊娠後期の3ヶ月に固有の吐き気や疲労感は、通常消失するか、著しく減退する。胎児、胎盤が大きくなる事や羊水が増える事に合わせて、子宮は腹腔内へと広がっていく。妊娠5ヶ月の終わりまでに、子宮基底部は臍の高さに達するが、基底部の高さの計測は医師たちが胎児の成長を確保し、妊娠期間を確認するために慣例的に行われているものである。妊娠期間は、恥骨結合間の間隔と子宮基底部をセンチメートルで計測する事で概算できる。横隔膜障害や腹部膨満感といった幾つかの主観的な苦情は、この3ヶ月にみられるかもしれないし、特に身長の低い女性では尚更である。
 母乳の前駆物質である黄色がかった初乳は、妊娠中期までに乳腺で見られる。大きなホルモン変化に刺激されて、他の部位の外皮に比べて、乳頭や乳輪には濃い色素が沈着する。何人かの女性には、恥骨結合と臍の間の黒い垂線である妊娠黒線が現れるかもしれない。肝斑、いわゆる妊娠顔貌は、鼻や眼の周辺の皮膚にしばしば見られる黒いシミである。
 

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