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PAACニュース192号:慢性頸部痛の有無の両方の頸部筋硬直患者:剪断波エラストグラフィー研究

2020/01/13

要約
目的:今回の研究の目的は、慢性頸部痛患者と無症状の対照群との間での筋硬直の違いを調査するというものである。
方法:35人の慢性頸部痛患者と年齢の適合した35人の無症状の被験者が今回の研究に登録した。(カリフォルニア州のマウンテンビューの Siements Medical Solution社製の)ACUSON S3000を使って、上部僧帽筋、肩甲挙筋、頸板状筋、胸鎖乳突筋の剪断波速度(Shear Wave Velocity:SWV)を入手した。慢性頸部痛患者については、数値化疼痛評価尺度を用いて疼痛強度を、頸部身体障害指数を用いて身体障害レベルを測定した。
結果:板状筋の剪断波速度は、両方のグループで同様だったが(P =.985)、慢性頸部痛のある患者の上部僧帽筋の剪断波速度(P =.001)、肩甲挙筋(P =.038)、胸鎖乳突筋(P =.001)は、無症状の対照群と比べると高った。数値化疼痛評価尺度と頸部身体障害の点数は、選び出した筋群の剪断波速度とは関連してはいなかった。(P >.05)
結論:無症状の参加者と比べると、頸部痛患者の上部僧帽筋、肩甲挙筋、胸鎖乳突筋の硬直は強かった。その上、慢性頸部痛患者では、疼痛と身体障害の重症度は、これらの筋群の硬直と関連してはいなかった。(J Manipulative Physiol Ther 2018;41:580-588)
検索キーワード:弾性画像撮影テクニック;疼痛;脊椎

              
 A:僧帽筋上部の2次元超音波画像。B:縦断面の上部僧帽筋のカラー・マップ剪断波画像。画像の範囲は、筋に
 に設定し、関連する剪断波速度(m/秒)の値を記録した。組織の剪断波速度は、青-緑-赤に色分けされた順番
 で増強している。(カラー・ヴァージョンはオンラインで見られる)

              
 A:頭板状筋の2次元超音波画像。B:縦断面の頭板状筋のカラー・マップ剪断波調音場画像。画像の範囲は筋に
 設定し、関連する剪断波速度(m/秒)の値を記録した。組織の剪断波速度は、青-緑-赤に色分けされた順番で増強
 している。(カラー・ヴァージョンはオンラインで見られる)

              
 A:胸鎖乳突筋の2次元超音波画像。B:縦断面の胸鎖乳突筋のカラー・マップのエラストグラフィー画像。画像
 の範囲は筋に設定して、関連する剪断波速度(m/秒)の値を記録した。組織の剪断波速度は、青-緑-赤に色分
 けされた順番で増強している。(カラー・ヴァージョンはオンラインで見られる)

              
 A:頭板状筋の2次元超音波画像。B:縦断面の胸鎖乳突筋のカラー・マップ剪断波エラストグラフィー画像。画
 像の範囲は筋に設定し、関連する剪断波速度(m/秒)組織の剪断波速度は、青-緑-赤の色分けされた順番で増
 強している。(カラー・ヴァージョンはオンラインで見られる)

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