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PAACニュース195号:要津脊柱管狭窄症患者の下肢運動制御に対する脊椎マニピュレーションの効果:小規模の評価者ー盲検無作為化臨床試験

2021/01/14

要約
目的:今回の研究の目的は、小規模の登録済み無作為化臨床試験の中で、変性性の腰椎脊柱管狭窄症(LSS)患者の下肢の運動能力に対する単独の腰椎マニピュレーション(SM)の効果を定量化するというものである。
方法:変性性腰椎脊柱管狭窄症の被験者は、疼痛、腰部の可動域、行動や運動能力について、(確立されたフィッツの法則[Fitt's lawのフット・ポインティング課題を使った)検査を基準時に受け、それから脊柱マニピュレーション(spinal manipulation:SM)を受ける、あるいは未治療のために、共変量対応無作為化を受けた。治療介入後に、全ての依存的測定を繰り返した。実験者には、患者グループの割り当てについては知らせなかった。大学の倫理委員会の承認を獲得した。
結果:主要転帰の運動時間に関しては、グループ間での有意な違いは見られなかった。フィッツの法則によって予測されるように、全ての被験者は、課題難易度が増していたので、より長い運動時間がかかった。二次的な運動転帰では、有意なグループ間の違いは生じなかった。フィッツの法則と一致して、課題難易度によって運動測定は有意に変化した。一対比較によって、運動変数は、標的サイズの変化よりも非常に大きな運動の振幅によって、大きな悪影響を受ける事が明らかになった。疼痛や腰部の可動域については、診査の違い(exploratory differences)は観察されなかった。
結論:今回の慢性痛集団では、対照群と比較すると、単独の脊椎マニピュレーションによる運動能力の変化は観察されなかった。標本規模を考えると、意味のある違いを検出するためには、今回の研究の検出力が不足していたのかもしれない。腰椎脊柱管狭窄症集団の下肢ー指さし課題(lower extremity-pointing task)に関しては、フィッツの法則が観察されたが、これが運動能力の客観的尺度を与えてくれるだろう。(J Manipulative Physiol Ther 2019;42:23-33)
検索キーワード:マニピュレーション;脊椎;脊柱管狭窄症;結果判定法(医療);カイロプラクティック

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