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PAACニュース196号:頸肩痛と圧痛の有無に関わらず、2つの肢位で測定した成人の圧痛閾値の精神測定特性

2021/01/21

要約
目的:今回の研究の目的は、頸肩痛や圧痛の有無に関わらず、成人の圧痛閾値(pressure pain threshold:PPT)検者に関する精神測定特性を明らかにして、坐位と腹臥位の間で、圧痛閾値測定の違いを比較するというものである。
方法:30人の無症状の成人と頸肩痛と圧痛という症状のある30人の患者が今回の研究を完了した。圧痛計を使って、無症状被験者の利き腕側の、そして患者の疼痛側の中部三角筋、肩甲挙筋、上部僧帽筋の特定点での圧痛閾値を評価した。坐位と腹臥位の両方の肢位で、各々の筋に4回の試験を行った。日々の信頼性を明らかにするために、一部の被験者は、検査を繰り返すために戻ってきた。
結果:両方のグループでは、級内相関係数から、試験期間内では良(good)から優(excellent)の信頼性、坐位と腹臥位の両方での圧痛閾値の測定値の日々の信頼性は可(fair)から優(excellent)の信頼性が明らかになった。腹臥位での僧帽筋を除くと、両方の肢位での全ての筋群のグループ間には有意な違いが見られた(P<.05)。加えて、症候性グループでは中部三角筋と上部僧帽筋について、無症状グループでは中部三角筋について、2つの検査の間に有意な違いが見られた。
結論:今回の研究結果から、圧痛閾値検査は、頸肩痛や圧痛の有無に関わらずに識別する際には、圧痛閾値検査が有益となりうるという事が示唆されている。その上、圧痛閾値を検査する時には、特に中部三角筋と上部僧帽筋については、患者の肢位を考慮した。(J Manipulative Physiol Ther 2019;42:416-424)
検索キーワード:結果の再現性;脊椎;痛覚過敏症;痛覚(侵害受容)

             

  坐位と腹臥位での中部三角筋、肩甲挙筋、上部僧帽筋の圧痛閾値検査。中部三角筋ー坐位(A)。中部三角筋―
  腹臥位(B)。肩甲挙筋―腹臥位(D)。上部僧帽筋ー坐位(E)。上部僧帽筋―腹臥位(F)。

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