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PAACニュース197号:手持ち式の動力計を使った頭痛女性と健康女性の頸部随意筋の最大筋力の判定に関する評価者内と評価者間の信頼性

2021/08/07

要約
目的:今回の研究の目的は、手持ち式の動力計を使った健康女性と頭痛女性の頸部筋力テストに関する評価者内と評価者間の信頼性、同意、最少可検変化量(minimal detectable change:MDC)を明らかにするというものである。
方法:片頭痛のある25人の女性と健康な女性の弾性の無いベルトに取り付けられたLafayette Manual Muscle Testing を使って、最大随意収縮の際の頸部筋力を測定した。屈曲、伸展、屈曲の3回の繰り返しを行った。この検査を2人の検者が同じ日に行った。その際には、10 分間の間隔を空けた。そして1人の検者は1週間の間隔を空けた。この信頼性は、級内相関係数によって検証し、一致については標準誤差測定によって決定した。そして最少可検変化量(MDC)を計算した。
結果:今回の手順によって、両方のグループの評価者内と評価者間について中程度から高い信頼性(級内相関係数範囲0.53-0.90)が提示された。標準誤差の測定値は、0.43から1.81の範囲で、最少可検変化量(MDC)は、1.49から4.61の範囲だった。
結論:非弾性ベルトに取り付けられた手持ち式の動力計を使った頸部筋力の定量化によって、片頭痛女性とそうでない女性について、評価者内と評価者間の中程度から高い信頼性が提示された。その上、標準誤差と最少可検変化量(MDC)の測定値は、データの解釈と臨床決定を導く際には有効である事が判明した。(J Manipulative Physiol Ther 2018;41:621-627)
検索キーワード:脊椎;頸椎;筋力動力計;頭痛

              
 屈曲(A)、伸展(B)、側屈(C)について提案された頸部筋力の測定。手持ち式動力計を使用(カラーヴァージョンはオンラインで見られる)

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