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PAACニュース199号:頸椎牽引手技と体幹安定によって、上部と下部の食道括約筋に大きな変化が生じる:無作為研究
2022/08/30
要約
目的:下部食道括約筋(lower esophageal sphincter:LES)と上部食道括約筋(Upper esophageal sphincter:UES)の機能障害レベルは、筋の協調性や収縮の低下、弛緩によって生じる事がある。ことによると、これらの疾患は、機能的リハビリテーションによって対処できる。今回の研究の目的は、休息中の所定のリハビリテーション・テクニック、即ち頸椎牽引手技や体幹安定化操作の際のUESとLESの圧力変化を測定するというものである。
方法:今回の研究は、大学病院胃腸内視鏡検査センターにおいて実行された。胃食道逆流症の54人の適任成人患者に対して、頸椎徒手牽引と体幹安定化操作を行った。高解像度の検圧法を行って、安静時、頸椎徒手牽引中、体幹安定化操作中に下部食道括約筋(LES)と上部食道括約筋(UES)の圧力変化を測定した。
結果:初回安静時の上部食道括約筋の平均圧力は90.91mmHgだった。頸椎牽引(上部食道括約筋の平均圧力=42.13mmHg、P<.001)と体幹安定化操作(上部食道括約筋の平均圧力=62.74mmHg、P=.002)の両方の際に、有意な減少が確認された。初回安静時の下部食道括約筋の平均圧力は14.31mmHgだった。頸椎牽引中(下部食道括約筋の平均圧力=21.39mmHg、P<.001)と体幹安定化操作中(平均圧力=24.09mmHg、P<.001)の両方の際に、下部食道括約筋の圧力の有意な上昇が確認された。
結論:胃食道逆流症患者の上部食道括約筋の圧力を減少させ、下部食道括約筋の圧力を上昇させるためには、頸椎牽引と体幹安定化操作を役立てる事ができる。(J Manipulative Physiol Ther2021;44:344-351)
検索キーワード:胃食道逆流;下部食道括約筋;上部食道括約筋;食道運動機能異常
目的:下部食道括約筋(lower esophageal sphincter:LES)と上部食道括約筋(Upper esophageal sphincter:UES)の機能障害レベルは、筋の協調性や収縮の低下、弛緩によって生じる事がある。ことによると、これらの疾患は、機能的リハビリテーションによって対処できる。今回の研究の目的は、休息中の所定のリハビリテーション・テクニック、即ち頸椎牽引手技や体幹安定化操作の際のUESとLESの圧力変化を測定するというものである。
方法:今回の研究は、大学病院胃腸内視鏡検査センターにおいて実行された。胃食道逆流症の54人の適任成人患者に対して、頸椎徒手牽引と体幹安定化操作を行った。高解像度の検圧法を行って、安静時、頸椎徒手牽引中、体幹安定化操作中に下部食道括約筋(LES)と上部食道括約筋(UES)の圧力変化を測定した。
結果:初回安静時の上部食道括約筋の平均圧力は90.91mmHgだった。頸椎牽引(上部食道括約筋の平均圧力=42.13mmHg、P<.001)と体幹安定化操作(上部食道括約筋の平均圧力=62.74mmHg、P=.002)の両方の際に、有意な減少が確認された。初回安静時の下部食道括約筋の平均圧力は14.31mmHgだった。頸椎牽引中(下部食道括約筋の平均圧力=21.39mmHg、P<.001)と体幹安定化操作中(平均圧力=24.09mmHg、P<.001)の両方の際に、下部食道括約筋の圧力の有意な上昇が確認された。
結論:胃食道逆流症患者の上部食道括約筋の圧力を減少させ、下部食道括約筋の圧力を上昇させるためには、頸椎牽引と体幹安定化操作を役立てる事ができる。(J Manipulative Physiol Ther2021;44:344-351)
検索キーワード:胃食道逆流;下部食道括約筋;上部食道括約筋;食道運動機能異常