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PAACニュース203号:頸部痛患者と健康ボランティアの胸鎖乳突筋の筋電図活動:信頼性とグループ間の違いの検査

2024/08/29

要約
目的:今回の研究の目的は、頸部痛患者と健康ボランティアについて、頭蓋頸椎屈曲テスト(craniocervical flexion test:CCFT)を行った際の筋電図活動を評価するというもので、この方法の信頼性を判定し、起こり得る集団間の違いを検証する。
方法:22人の頸部痛患者と22人の健康ボランティアについて、55回の頭蓋頸椎屈曲テスト(CCFT)の際の胸鎖乳突筋の筋電図活動を記録した。頸部痛患者については、疼痛(視覚的アナログ尺度)と身体障害(neck disability index:頸部身体障害指数)の程度、疼痛持続時間を記録した。級内相関係数、測定の標準誤差、最少可検変化量によって、筋電図の信頼性を評価した。
結果:筋電図活動のその日のうちの信頼性指標は非常に高く、優れたものだった(級内相関係数0.86-0.98、測定の標準誤差1.8%-7.6%、最小化権変化量5.0%-21.1%)。頸部挙上正規化法(head-lift normalization method)のために、二元分散分析によって、有意なグループ間の違いが明らかになった(P<.02)、しかし信頼性の試験-再試験の誤差を考慮すると、臨床的な有意性は見られなかった。収縮レベル間の違いは有意だったが(P<.001)、収縮レベル間の違いは有意性は無かった。そのために収縮レベルの上昇によって記録されたグループ間の筋電図増強も同様だった。被験者の筋電図データ、疼痛や身体障碍の間には、相関関係は確認されなかった。
結論:中程度の疼痛、身体障害、疼痛の持続期間のある被験者については、頭蓋頸椎屈曲テスト(CCFT)に伴って、胸鎖乳突筋の筋電図活動の明確な変化は検出されなかった。行われたテストの信頼性は非常に高かった。(J Manipulative Physiiol Ther 2022;45;459-468)
検索キーワード:筋電図;頸部痛;頸部筋群

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