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PAACニュース203号:頸頭部の固有受容感覚の評価の信頼性;系統的レビュー

2024/08/29

要約
目的:今回の系統的レビューの目的は、健康成人と臨床集団について頸頭部の固有受容感覚(Cervicocephalic Proprioceptive:CCP)検査の信頼性、そして可能であれば、その正当性を明らかにするというものだった。
方法:可能な限り早期の日付から2021年の4月14日までの7つのデータベースを使って、1つの系統的探査によって、CCP検査の信頼性を信頼性を測定した研究を確認した。研究の連絡性について篩い分けして、採用した研究は診断信頼性に関する研究の質評価ツール?(Quality Appraisal Tool for Studies of Diagnostic Reliability:QAREL)と質評価と診断精度研究-2ツール?(Quality Assessment and Diagnostic Accuracy Studies-2 Tool:QUADAS-2)という手段を使って、これらの研究を評価した。採用した研究について、その正当性の結果を評価した。
結果:採用した34例の研究について、29例では位置覚テスト、10例では運動覚テスト、1例では力覚テスト(sense of force test)を行っていた。テスト内で6回以上の反復を行った時には、頭部中立位移動テストの信頼性と正当性は高かった。6回の反復では、頭部追跡テストの信頼性は高く、1つの研究では、鞭打ち損傷集団の特徴的な正当性が明らかになった。位置覚に関する特徴的な正当性を発見した研究では、頸部痛グループでは一般的に4.5°を越えた平均関節位置の誤差を、そして無症候グループでは4.5°未満の平均関節位置の誤差を報告した。1つの臨床集団に対しては、力覚テストは適用されなかった。収束性妥当性分析によって、これらの固有受容感覚テストの御互いの関連性は低いことが明らかになった。
結論:位置覚と運動覚に関するCCPテストの信頼性と正当性は、装置と反復によって決まる。高い信頼性のためには、一般的に6回の反復が必要で、4.5°を越える関節位置の誤差は、位置覚の障害を意味していることが多い。(J Manipulative Physiol Ther 2022;45;346-357)
検索キーワード:固有受容感覚;頸部;頭部;身体検査;運動感覚;神経生理学
 

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