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PAACニュース203号:凍結型症候群の際の機能と疼痛における機能的肩甲骨安定化トレーニングの効果:無作為化比較試験

2024/09/02

要約
目的:今回の研究の目的は、凍結肩症候群(frozend shoulder syndrome:FSS)患者の機能と疼痛に関して、機能的肩甲骨安定化トレーニング(functional scapular stabilization training)と標準的な理学療法の効果を比較するというものである。
方法:単盲検の無作為化比較試験では、12週間に亘ってブロックランダム化を行って、86人の凍結肩症候群(FSS)患者を無作為に治療介入グループ(機能的安定化トレーニング[43人])と対照群(標準的な理学療法[43人])に割り当てた。主要評価基準は、肩の痛みと障害指数(Shoulder Pain and Disability Index)と数値式疼痛評価スケール(numeric pain rating scale)だった。第2の評価基準は可動域(ROM)、他動的外転域、烏口突起圧痛テスト?(coracoid pain test)があった。全ての結果判定法は、基準時と12週後の試験終了時に盲目状態の独立評価者によって遂行された。
結果:12週後の試験終了時に、肩の痛みと障害指数(95%の信頼区間、0.67-2.07;P <.01)、数値式疼痛評価スケール(95%の信頼区間、0.67-2.07;P <.01)、有意なグループ ✕ 時間の相互作用効果が観察された。外旋可動域から7.8°の平均的変化とP 値 <.01という統計的な有意性が明らかになった。
結論:今回の研究所見から、機能的肩甲骨安定化トレーニングによって、凍結肩(FSS)患者の機能改善、疼痛の軽減、そして外旋可動域についての大きな改善が示されている。また我々の所見から、烏口突起圧痛テストや他動的外旋可動域によって明らかになる内旋筋と下部の軟部組織構造との関連が示されている。(J Manipulative Physiol Ther 2023;46;86-97)。
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