腰痛とカイロプラクティック

2018/09/11

「カイロプラクティック」という言葉は随分普及したと思いますが、未だに腰痛との関連性のみが認識されている傾向が強いようです。
カイロプラクティックでは、自然治癒力を高める事を目的としていますので、適用・効果は、腰痛に限ったものではないのですが、敢えて私なりに腰痛について記してみます。

 

 腰痛の種類について(代表的なもの)

腰痛の種類は、以下の事が単独で存在している訳ではなく、複合的に関連していますので、対処法も組み合わせたものという事になります。
 

関節に主に原因があるもの

これには、関節の動きが悪いもので、動き過ぎのもの(過可動性)と動きの少ないもの(可動性制限)があります。対処法としては、動きの少ない関節の動きを回復させます、いわゆるアジャストメントです。
これによって、動き過ぎの部分の動きも正常に近づきます。
 

筋肉などの軟部組織に主に原因があるもの

これには緊張した筋肉のストレッチなどが有効な場合が多く、可能であればエクササイズも有効です。 異常に緩んだ筋肉を正常な状態な状態に戻す手技も行います。
 

内臓に主に原因があるもの

この例としては、秋頃のギックリ腰の際の腎臓に疲れ、腰の鈍痛の際の腸の動きの悪さなどがこれにあたります。
私の所ではカイロプラクティック手技反射療法(CMRT)、軟部組織整形外科学(STO)、ハーモニック・テクニックなどで対処しています。
 

心理的なもの

これに対しては、心理的な影響が見られる部位に施術を行って、フィードバックによる改善を目指したり、頭蓋骨への手技や認知療法を通して改善を目指します。

 

注意が必要な腰痛

夜間に痛みのために眠れない

いわゆる「夜間痛」と言われるもので、急性のギックリ腰でこうなる人も多いのですが、内臓が原因のものなどの特徴的な症状でもあります。
 

楽な姿勢というものが無い

普通、腰痛であっても「右側を下に寝ていれば楽」とか「あお向けで両膝を曲げていれば楽」など、痛みが和らぐ姿勢があるはずですが、それが全く無いものは要注意です。
 

受傷機転がはっきりしない

身体をひねったり、重いものを持ったなど腰痛の原因がはっきりしないものがこれですが、普通の腰痛であってもこれに当て嵌まるものは多いのですが・・・
 

両足にシビレ・麻痺が出ている

通常、腰痛に伴う足のシビレ・麻痺は、左右どちらか片側のはずで、これが両側に出ているものは注意が必要です。
 

今まで経験したこと無いほどの激烈な腰痛

痛みに異常に過敏な人では、通常の腰痛でも「今までにこんな痛みは経験したことがありません・・・」などと訴える例がありますが、突然に激烈な腰痛や背部痛が生じるものには腹部大動脈瘤、内臓損傷など緊急を要するものがあります。
特にスポーツなどで「背中を強く打った」場合には、稀ではありますが、内臓損傷の可能性もあります。


もしギックリ腰になったら、可能であれば、以下の事を試してください。

●先ずは楽な姿勢(恐らくは寝ると楽なはずです)で、安静にしましょう。

●腰部などで熱感があるところ、冷やすと気持ちいいところがあれば、氷をビニール袋に入れたもので10分間ほど冷やしてみて下さい。
(アイスノンなどは、氷点下になりますし、霜が直接皮膚に触れると凍傷の原因となるので避けた方が良いです。
特に腰骨の近くなど、皮膚のすぐ下に骨が触れるようなところには使わないで下さい)冷やしても気持ち良くない時、不快感がある時は止めましょう。

●寝るなどして安静にしているのに、痛みが和らがない、気分が悪くなるなどの症状がみられたら、医療機関などの受診を御勧めします。

 

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